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テーマ1:蛍光灯等の安定器の
リサイクル

難処理理由 非常に分解しにくく、分解した後も樹脂等が入っている為、鉄屑回収業者も量がまとまらないと引き取らない。(写真1)

解決方法 分解方法の簡便化もしくは樹脂成分の簡便な除去方法を開発し、金属部分を再利用する。

これまでの結果報告 蛍光灯の安定器(写真1)をドライバーとハンマー等の工具を用いて手作業で分解し、構造を確認した。その後、中心金属部分を包んでいる樹脂を取り除いた(写真2)。
これらの結果より安定器の中の大よその樹脂成分は、比較的簡単な手作業で分解・除去できる事が明らかとなったが、写真を見ると明らかなように、隙間部分の僅かな樹脂成分や接着剤成分(褐色)を完全に除去する事は困難であった。
そこで、これらの樹脂成分及び接着剤成分の溶解性を検討した。

(写真2)工具により分解したもの

 
まとめと今後の展開 安定器を簡易的に分解し、溶剤に所定時間浸漬して樹脂及び接着剤成分の溶解性を確認した。
その結果、クロロホルム、ベンゼン、THF、DMF中において接着剤成分の溶解及び樹脂成分の膨潤・劣化が確認された。この結果を参考に手作業で簡易分解した安定器をステンレス又はガラス容器中でTHF及びクロロホルムに一週間浸漬し、金属ブラシにより物理的除去を試みたところ、ほぼ完全に樹脂成分を除去する事ができた。
溶剤としてはクロロホルムが最適と考えられる。
以上の結果により、有機溶剤を用いる事で安定器の樹脂成分と金属成分が分離でき、金属部分のリサイクルが可能である。
これらの手法には手作業による分解等手間がかかる点も多く、今後の改良策が必要である。
又、有機溶剤の使用等の点で環境的及び作業従事者への配慮も必要であると考えられる。

(写真3)実験中の安定器


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