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テーマ5:塗料固形物のリサイクル

難処理理由 塗料固形物は現在のところ処理方法が無いということで引き取り不可である。又、鉛を多量に含んでいる可能性がある。

解決方法 塗料成分が可溶な有機溶剤を検討し、見つかった場合は鉛成分以外を溶解除去する。有機溶剤に溶解しない場合は、硝酸等を用いて反応させ鉛を溶解状態にして塗料成分を除去する。
回収した鉛化合物及び塗料成分の再利用性を検討する。

これまでの結果報告 1.有機溶媒での溶解性検討
予備的検討として鉛を含む塗料固形物について各種有機溶媒での溶解性を検討した。しかし、一週間後においても全く溶解及び膨潤する様子は見られなかった。

2.酸・アルカリ溶液による溶解性の検討
塗料固形物2種(灰色・赤色)をハンマーにより粉砕し、更に乳鉢で細粒化させ、酸とアルカリ溶液に浸漬し、観察及び分析を行った。
(灰色)については、硝酸或いは硝酸と他の酸との混酸を用いれば第一段階として水溶液にする事が出来る。この水溶液に含まれると思われる金属塩と有機物質を定性的若しくは定量的に分析できれば、第二段階として含有金属塩と有機物質を分離する事が可能である。
(赤色)については、硫酸を用いてある程度の溶解が可能である。この場合も金属塩と有機物質を定性的若しくは定量的に分析できれば、含有金属塩と有機物質を分離する事が可能である。

溶解実験の状況

 
まとめと今後の展開 1.塗料固形物(灰色)は、硝酸又は混酸に溶解させる事ができる。

2.溶解させた酸性水溶液からはいくつかの鉛の難溶性の塩を回収できる。その塩類は有効利用する事ができる。

3.溶解させた酸性水溶液からは電気メッキ法により金属鉛を回収する事ができる。


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